気まぐれなんでも日記

役には立たないけど誰かと共有したい好きなことや日々のあれこれ、考えてることを綴ります。

ベストバイ【2025】

アラサーになってから徐々に物欲の高まりを感じる今日この頃。少し背伸びしたジュエリーとか全体を格上げしてくれる鞄とか、今まで興味のなかったアイテムたちに目が惹かれています。しかしまだそんな高価格帯のものは手が出せないので、手の届く範囲で日々を彩る、テンションのあがるアイテムたちに救われています。そんな今年出会ったイチオシの子たちを紹介します。



▶︎忍たま前髪クリップ(留三郎・タカ丸さん)
今年一番どハマりした映画、劇場版忍たま乱太郎。昨年末に公開されてすぐ妹と観に行って完全にやられてしまい、そこから計8回(!!)観ました。こちらの前髪クリップは可愛さとランダムへの好奇心に負けてゲットしたもの。正直実用性に関してはあまり期待していなかったのですが、めちゃくちゃヘビロテしています。家で過ごすときふいに落ちてくる前髪をサッとまとめたり、メイク中に付けたりしています。美容系YouTuberがこぞって付けてるのを理解できずにいたのですが、確かに不意打ちで邪魔してくる前髪を留められるうえに可愛いなら使っちゃうのもわかる、、となりました。今ではすっかり我が家に馴染んでいて、恋人も「留三郎落ちてたよ」って当たり前のように言ってくるようになりました。


可愛いねええ〜〜〜〜


▶︎STYLE MIXER フェイクレザートートバッグ
妹とルミネを散策していたら偶然遭遇したスタミキのポップアップ。上質で可愛いお洋服たちにときめきが抑えられず、普段なら絶対に買わない価格帯なのに思わずその場で予約してしまいました。そこでお洋服もさることながら、個人的に惹かれたのがこちらのトートバッグ。2万5千円以上購入でもらえるので、これが欲しいが故に妹の分も含めて計3着予約しました。
結果、大大大正解……!!ほどよくくたっとしたレザーの質感と荷物を入れたときのシルエットが本当に可愛くて超愛用しています。日常使いはもちろん、国内一泊旅行でもいける(旅行のときは荷物少ない民です)絶妙なサイズ感、カジュアルすぎずきれいめにも合わせられる万能な黒レザーが本当に最高です〜〜



▶︎ユニクロ バギーカーブジーンズ ダークグレー
恋人に多分似合うと思うよと勧められて購入。身長155cmの私には少し丈が長めですが、逆にそのおかげでカーブのシルエットを保ったままストンと下に落ちてくれるのがいいです。信じられないくらい逞しい私の下半身をいい感じにカバーしてくれるので最近の休日はほぼこれしか履いてない…… カラーは迷った末に持っていないダークグレーにしましたが、それもナイスな判断だったなと思います。


▶︎無印良品 フレグランスキャンドル ウッディ
最近通い始めた整骨院の先生におすすめされて、アロマキャンドル初体験。丁寧な暮らしをしてる人しか使えないアイテムだと勝手に線引きをしていましたが、買ってみると意外と使う場面に困ることなく生活に馴染んでいます。とりあえず無印なら間違い無いでしょ精神で購入しましたが、ウッディの香りがとっても良くて当たりでした!もうそろそろ使い切ってしまいそうなので、同じのをまた買うか別ブランドで探すか考え中です。


▶︎Blendy ドリップパック スペシャル・ブレンド
コーヒーを飲む人に憧れを抱きつつも、万年紅茶派だった私。秋に行った韓国旅行でコーヒーが好きになり、帰ってからも常飲するようになりました。そこで初めて購入したドリップコーヒーがこちらです。冬の柔らかい日差しを浴びながら休日の朝ゆっくりと楽しむ時間は何にも代え難い、、美味しさと手軽にストックできる価格帯はもちろん、個人的にはパッケージにちょこんと書かれてるメッセージを読むのが密かな楽しみです。




こうして振り返ってみると、新しいアイテムを手に入れたことでできた新しい習慣が結構あるなあと感じます。最近はジュエリーや鞄、インテリアに興味があるのですが、所謂年齢に応じたあるあるな関心事に惹かれているの、我ながら面白い変化だなあと思います。
来年は己の物欲を満たすだけでなく、少しでも社会的な意思表示ができる買い物を増やしていきたい所存です。




↑数年単位でのベストバイはこちら。今でも全部愛用してます。

好きな匂い

食べ終わったアポロの空箱の中
コインランドリーの前を通り過ぎるとき
無印 フレグランスキャンドル ウッディ
まつパの液剤
古着屋さんの柔軟剤
線香
新刊をめくったとき
本屋さん
北欧のエレベーター
手帳
冬の少しツンとする澄んだ空気
ドリップコーヒーの封を開ける前
柔らかい日差し
ニュービーズ
映画館に入った瞬間
焚き火
フヅクエに置いてあるハンドソープ
SABON ボディスクラブ デリケート・ジャスミン
銭湯
雑誌
焼き芋
図書館
サウナ
掃除を終えた部屋
ストーブ

花火の残り香



最近読んだ本たちの感想をひたすらゆるく語る【第14弾】

書こう書こうと思いながらまたこんなに時間が経ってしまいました。いい加減このくだりやめたいのに仕事やらなんやらに体力を取られています。仕事とか生活とか、本当はどうなりたいのかどう生きたいのかぼんやり頭を掠めては寝落ちを繰り返す日々です。



今回取り上げるのは以下の4冊です↓
恐ろしいことにこの4冊を読んだの6-8月です。ブログに起こすの遅すぎ……



※冒頭の語り口からは想像できないくらいだいぶテンション高めですが、とっても素敵な本たちに出会えた喜びそのままにうきうきで書いた感想です。ご了承ください……



▶︎宮地尚子(2022)『傷を愛せるか 増補新版』(筑摩書房)
適温で柔らかく包まれているような、春の風にハグされているような感覚でずっと読んでいた。ここまで思慮深く誰かを想い、自分を想うことができるのかと驚いた。鞄の奥にそっとしまっているだけで大丈夫だと思える、柔らかく芯のある光を放つ一冊。ちょうどこの本を読み終わろうとしているタイミングで友達から珍しく電話がかかってきて何事かと心配で出たら、会う予定をリスケできないかお詫びの内容だった。友達が無事だったこと、笑えている状況だったこと、2度目のリスケのお願いだからとわざわざ電話をかけてきてくれたこと、そのすべてが傷を癒すような救われる感覚で穏やかな気持ちになった。

▶︎村上春樹(2011)『パン屋再襲撃 新装版』(文藝春秋)
夏の昼下がりに村上春樹を読みたい!と衝動に駆られて近所の本屋さんで購入した一冊。タイトルに惹かれて手に取ったけれど、どの短編も秀逸で面白かった。個人的には「象の消滅」が特に好きだった。定期的に差し込まれる性的な表現にはおわ〜〜となるけど、それでもなんというか圧倒的なブランド力を改めて感じた。村上春樹を読みたい!と思ったらもうその欲望は村上春樹でしか満たされないし、ふとこの衝動を思い起こさせるなにかがある。夏の昼下がり、夏の夜、残暑、とにかく夏が似合う気がするのは私だけだろうか。

▶︎有川ひろ(2025)『クロエとオオエ』(講談社)
もう最高〜〜〜〜〜〜すぎる!!!!!疲労困憊になるであろう夏の相棒に、と調達したその日にぶっ通しで読み終えてしまった。ぶっ続けでで約5時間半、最高に楽しいひとときだったな〜〜!!明日の起きる時間とか、さすがにもう寝なきゃとか、楽しみはとっておこうとか、そんな感情を飛び越えてぐいぐい引き込まれてやめられなくなるこの感じ、久しぶりでした。これがあるから読書やめられない。今年度は仕事もプライベートもストレス案件目白押しで読書に勤しむ時間も気力も体力もなくなっていたのですが、このタイミングでこの素敵な一冊に出会えて本当によかった。改めて読書の楽しさ、小説の面白さを強く感じました。久しぶりの有川ひろさん、やっぱり好きだな〜〜!お仕事ラブコメというジャンルも今の私にぴったりだったし、なによりジュエリーへの興味と好奇心がむくむくと宿っています。相変わらず有川さんが描く男子素敵すぎる…… 図書館戦争も植物図鑑も阪急列車も大好きだったので懐かしい気持ちを思い出しながらとっても楽しく読めました!

▶︎金原ひとみ(2024)『ナチュラルボーンチキン』(河出書房新社)
あまりによかった。本当によかった。いつもの喫茶店でいつもより音の多い店内で読み終えたとき泣きそうになっていた。ちょっと本当によくて言葉が見つからない。ルーティンを淡々といかに波風を立てずに日々を送れるかをモットーに生きていた浜野さんが、友達と呼べる相手ができて、長年築き上げてきたルーティンが崩れ始めて怯えてでも高揚感も同時にあって。そんな浜野さんにも人間臭い過去があって、正反対のようで周波数が似通っているまさかさんと出会って長台詞を言うようになって。その始まりには平木さんがいて。そのすべての過程が私にはキラキラして見えた。読了後、柔らかい毛布にふんわりと包まれているような優しい気持ちになった。



最近はめっきり読書ができておらず、人生で初めて積読が溜まっています。本当は朝井リョウさんの新刊とか、何度も読み返してる短編集とか時間を気にせずじっくり読みたいのに行動に移せていません。読書の基礎体力低下を痛感しています。

今は少し別のことをするタイミングだと思って、仕事が落ち着くであろう年明けに向けてゆっくりリハビリをしていこうと思います。


↑前回の読書記録

自炊って癒やしなんだ。
空っぽの冷蔵庫を見てみぬふりをしていた数週間。いい加減自分が自分のために作ったご飯を食べたくなった。家に帰って座ったらもう立ち上がれないのは痛いほどわかっているから、仕事終わりにそのまま近くのスーパーへ。野菜を中心に空っぽの冷蔵庫がみちみちに埋まるくらい買って帰った。アスパラ豚巻きを作ろうとしたけど豚バラがちぎれてうまく巻けなかったのでアスパラと豚肉の塩胡椒炒めにする。あとは突然作りたくなった玉子焼き。まあまあうまくいった。どちらも半分はタッパーに詰めて明日のお弁当にする。トマトをくし切りにして添える。どうしても食べたかった小松菜と油揚げのお味噌汁を作ってパックご飯をお椀によそって完成。ひとりで作ってひとりで食べる。じんわり体が熱くなる。自炊って癒やしなんだ。



思えば一番幸せだったのは実家で夕飯終わりに兄弟全員で七並べをしていたあの時間だった。

ゲームとは縁遠い私だが、トランプと結びついた思い出がもうひとつある。大学受験に失敗してなんとなく行き着いた専門学校に通っていた頃、週に1回(多分木曜だったと思う)授業終わりにクラスメイトと大富豪をするのがルーティンになっていた。誰がどんな経緯で始めたのか全く記憶にないけれど、とにかくあの時間は楽しかった。今でも仲の良い友人ひとりと、あとはクラスの男子数人で、だいたい5.6人だったと思う。少し前に友人とあのときの詳細について記憶を辿りながら話したらお互いに曖昧なところばかりで結局一緒にやっていたメンバーすら正確に思い出すことができなかった。それでもあの時間は楽しかったよね、とふたりで言い合った。バイトの時間まで余裕があったとか、なんとなくすぐ帰る気分じゃなかったとか、人数的に都合が良かったとか、ただそれだけの理由だと思うけど、逆にそのゆるい空気がちょうどよかった。気が滅入るような真夏の陽射しを浴びたあと、冷房の効いたバスの車内でふと思い出した。



気づいたらまたこんなに時間が経っていた。

書くことを習慣にしたいのにそれ以外のどうでもいいことばかりに気を取られてゆっくりと息を吐いて吸う時間を逸していた。大して働いていないはずなのになぜか労働へのヘイトが溜まっている今日この頃。会いたい人に会うとか読みたい本を読むとか行きたいカフェに行くとか、そういうことを全部無視してチープでライトなストレス発散ばかりしていた。本当はもっと考えなきゃいけないこととか先延ばしにしてるけどやりたいこととか山ほどあるのに。木漏れ日の中ひとり静かに本を読みたい。ずっと温めている原稿を進めたい。会いたい人に会って思う存分話したい。ときめく服に出会いたい。スニーカーを洗いたい。今年ももう折り返しなことに不安を覚える。



最近読んだ本たちの感想をひたすらゆるく語る【第13弾】

随分長らくこのブログから遠ざかっていましたが、ようやく重い腰があがったので久しぶりの更新です。最近はめっきり読書量が減ってしまっていますが、そろそろ新年度のバタバタが落ち着く頃なので読書習慣を復活させたい。



今回取り上げるのは以下の4冊です↓


▶︎島本理生(2020)『わたしたちは銀のフォークと薬を手にして』(幻冬社)
なんとなくまっすぐ帰りたくなくて立ち寄ったブックオフで目が合った一冊。タイトルに惹かれて軽く読んだら椎名さんの一言にやられて購入。読み進めていくうちに、その一言の奥にある思慮深さを知ることでさらに好きになりました。
休日出勤後、冬の柔らかい陽射しを浴びながらの読書にぴったりで3時間ほどで読み終えてしまった。柔らかいけどしなやかでまっすぐな軸を持つふたりの時間が美しかった。食べ物の描写も丁寧で匂いまで伝わってくるよう。美味しいご飯を通じて知世ちゃんと椎名さんが心を通わせていく姿が本当に素敵だった…… 相手と真摯に向き合うことで結果的に自分自身の本当の望みを知る過程が尊い。最後の妹の話に関してはもう少し過程を知りたかった気はややしたけれど、それでも最後まで全員を取り残さない、温かい心で汲み上げる島本さんの穏やかな文体が本当によかった。

▶︎朝井リョウ(2024)『生殖記』(小学館)
面白かった、本当に面白かった。否応なしにぐいぐい引き込まれる文章力が本当に凄い。俯瞰的かつ冷静に分析していく一人称語りは本当に右に出る人はいない。明らかにずば抜けていると思う。変容する社会へのアンテナの精度、抜群のバランス感覚の良さが凄まじい。声にならない声をここまで丁寧に汲み取ってこれ以上ない言葉で言語化していく過程が読んでいて圧巻。

▶︎ジェーン・スー(2025)『へこたれてなんかいられない』(中央公論新社)
通勤中の楽しみになっているポッドキャスト番組『OVER THE SUN』でスーさんが「自分で言うのもなんだけど、かなり面白いです」と言っていたので、それなら間違いないだろうと購入。くどくない、けど物足りなくない、さすがの満足度の高さで、あっという間に読み終えてしまった。私が「あ、この本、大切に読みたいんだな」と気づく瞬間は、どんなシチュエーションで読み終えたいかを考えているとき。読了するであろうタイミングを控え、私はこの本をどんな場所で読み終えようか脳内をぐるぐる巡らせた。あっという間の時間の中で、私の中で大切な一冊になっていた。
「人付き合いの解像度」で語られていた "若い頃だったら親しくなれなかったであろう人と親交を深められるのは、大人の醍醐味のひとつだ" という言葉に救われる気持ちになった。共感ベースの顔馴染みばかりの人間関係。穏やかだけど、もう少し視野を押し広げたい気持ちもある。先をゆく人の言葉に素直に頼もしさを感じられるようになった自分の変化を感じる。

▶︎湊かなえ(2015)『母性』(新潮社)
母と娘の歪でまっすぐで絡まる愛の矢印。母性とはなにか。母性を持たない、娘としての属性が強い女性が母親になったとき。その先にいる娘。私は自然と娘の視点に立って読み進めながらも、内心「なにこの親子」と思っていた。「自分は違う、私はこんなんじゃなかった」と思いながら読んでいた。けれど思い返すと母の気持ちや奥底の思惑なんてなにもわかっていなかったんじゃないかとも思う。娘が母へ抱く感情はなぜ伝わっていなかったのか。あの最後の名前を叫ぶ場面があまりに象徴的だった。作中の出来事や登場人物たちの境遇はかなりセンシティブに感じたけれど、決してフィクションだと素通りはできない。虚構とエゴと理想と現実とごちゃまぜになって交錯する感覚。巻末の解説のスタンスだけはどうも肌に合わなかったのが残念。読み終わったあと輪郭のない鉛のような感覚が胸の奥に生まれ、頭はぐるぐるとなにかを考えようとしていた。



こうして読んだ本たちを振り返ることで、読んでいた当時の感覚や質感が蘇ってきて二度楽しめるのが好きです。基本的に本を買ったら割とすぐに読み始めるタイプなんですが、最近は後回しにしているせいで積読が溜まっています。自己と物語の境界線が溶けていく感覚が大好きなので、読書時間を意識的に確保していきたい。


↑前回の読書記録