気まぐれなんでも日記

役には立たないけど誰かと共有したい好きなことや日々のあれこれ、考えてることを綴ります。

最近読んだ本たちの感想をひたすらゆるく語る【第二弾】

ここ最近は私にしては悪くないペースで読書を進められています。ここで調子乗って数を稼ごうとすると多分どっかでパンクしちゃうのであくまでも自分のペースでやってくぞ!

前回からまた新たに4冊読み終わったのでここに感想をゆるく綴っておきます。

今回取り上げるのは以下の4冊です↓

それぞれが全く異なるテイストの表紙なのいいですね

▶︎荻原浩(2012)『幸せになる百通りの方法』(文藝春秋)

⚠︎Amazonで検索したら文庫本ver.しかヒットしなかったので私が読んだのとは表紙が違いますがあしからず

恐らく『オイアウエ漂流記』以来の久々の荻原浩さん。やっぱりめちゃくちゃ面白かった。短編集なんだけど本当にどの話も全く飽きることなく最後の最後まで楽しめた。特に「俺だよ、俺。」「出逢いのジャングル」「ベンチマン」が印象深かった。ベンチマン、大学を辞めたことを約1年半おばあちゃんに言えなかったあの感覚がじんわり戻ってきた。最後初代ベンチマンが倒れたときにあれだけ言えなかったたった一言が躊躇なく出てくる感じ、文章では綺麗で前向きな終わりではあったけど結局は外部からの刺激で動かされる人間っぽさがあって図星な私にグサッと刺さった。短編集だから少し物足りなく感じそうと思う方もいるかもですが(短編集だとは思ってなかった私自身も最初そう思いました) 個人的にはどの話も簡潔かつ面白さと奥深さが共存していて満足感ありました。

▶︎今村夏子(2017)『星の子』(朝日新聞出版)

久しぶりにこの表紙を図書館で見たときまた読み返したいってふっと思ったのでその直感に従って借りてきました。大筋の内容は覚えていたからストーリーを1から頭に入れていた1回目よりもう少し離れたところから客観的にこの物語を見ていた。
南先生のところ、展開を覚えていたから先生が現れる度にキツくなってしまった。宗教二世の苦悩が世間に知られるようになった今、二世信者=可哀想・不幸みたいな感覚があったけど、ちひろは不思議とそうは見えなかった。それは多分両親から愛情をたっぷり注がれているのを本人が自覚していて、その愛情の注ぎ方やお互いが向くベクトルは違えど親子の絆は確かにあるからかな、、
うーーん、でもやっぱりそれは本質的な問題を無視した意見なのかもしれない…
個人的に1番印象に残ったのは春ちゃんの彼氏の「好きな人が信じるものを一緒に信じたい」だった。これはとても意味のある難しい言葉だな…

ちなみにこの作品は映画化されていてそちらも鑑賞しました↓

正直映画は原作を先に読んだ派からすると納得できなかったりイメージと違う部分は多々あった。しかし映像として描くことで別のインパクトはあった。やはり南先生のシーンは心臓がバクバクして見る前から辛かった。見たらその何倍も苦しかった。なべちゃん(中学生時の)と新村くんはイメージに近かった。
(感想浅すぎだろって感じですよね。。いろいろ言いたいことはあるんですがネタバレは極力しないようにと思いまして、、)

▶︎薬丸岳(2021)『ブレイクニュース』(集英社)

最初から最後まで淀みなく読了できた。面白かった。やっぱり最初の数ページ読んだときに感じた相性の良さはあっていたんだと実感。
忖度や癒着に溺れた大手マスメディアに反発して現代社会の闇を世間に晒して問いかける話。テーマとしては割とあるあるですね。それぞれの話は一話完結で短編集のような構成になっているからとても読みやすい。あまりいい表現ではないのかもしれないけれど、ドラマ化とかめちゃくちゃしやすそう。それぞれが抱く正義感vs正義感、保身vs挑戦 の闘いは正直正解も終わりもなくて、終わったように見えてもまた新たな問題は絶えず生まれると思う。けれどだから仕方ないと一蹴するのではなく、答えはない中でも自分軸と他人軸両方で深く考えてみることは大きな意味を成すと思った。あとこの手の話は世代間でだいぶ認識に乖離がありそう。だからあえてこの作品を周りの人に読んでもらって感想を言い合うのをしてみるといろんな気づきや学びがありそう。

▶︎湊かなえ(2014)『豆の上で眠る』(新潮文庫)

ずっとずっと不穏な空気が漂っていて最後にこれが解消されるのではないか、逆に実は泣ける物語なんじゃないかって淡い期待を持ちつつ読んでいた。が、最後の最後まで小さな豆のような違和感は消えず、、心の拠り所していた記憶さえ否定されてしまう残酷さ。結局結衣子に真正面から向き合ってくれた人間は誰もいないんじゃない…?"本もの" の姉妹であるふたりがずっと"本もの" の呪縛に付き纏われて悩んでいたというのが本当に苦しい。

昔の貧乏な画家は新しいカンバスを買う余裕がなく、絵が描かれているものを塗りつぶし、その上から新しい絵を描いていた。まれに、何層かのつまらない絵の下に名画が眠っていることもあるのだと。

これ、なんか人間と社会の真理を突いている気がして忘れられないでいます。


前回『リバース』を読んでビビッとハマったので湊かなえさん作品また別の読んでみよう〜〜と思って借りました。他の作品は完全に己の直感頼み。
食わず嫌いは良くない!とか言ってたくせに手に取る作品はどこかに自分の好みの血が通ったものばかりだな……
リバースをおすすめして同じ温度感でハマった弟が池井戸潤さんの作品おすすめしてくれたから次はそこを攻めよう!楽しみ!

では次がいつになるかわかりませんが、また4冊程溜まったら第三弾書こうと思います。
皆さんのおすすめの本がありましたら教えてくださると嬉しいです〜〜(ジャンル問わず!)