気まぐれなんでも日記

役には立たないけど誰かと共有したい好きなことや日々のあれこれ、考えてることを綴ります。

最近読んだ本たちの感想をひたすらゆるく語る【第三弾】

先月の頭くらいまで続いていた読書熱がだんだんと落ち着き始めたため少しペースダウンしていましたが、4冊読み終えました。
最近買ったバッグが思いの外収納力抜群で大きめのハードカバーの本たちも楽々入るのが嬉しくて思わずニヤけた。本とともに外に出るとなんだかほくほくした気持ちになります。


今回取り上げるのは以下の4冊です↓

左から2番目の本(きみはダックス先生がきらいか)だけなぜかビブリアに画像が載っていなかった。ので荒技で誤魔化してますが悪しからず…

▶︎重松清(2013)『ファミレス』(日本経済新聞出版)

図書館で偶然見かけて思わずジャケ借りした一冊。とってもよかったです。出逢えてよかった。
ドラマチックな展開もゾクゾクする緊迫感もない、特別なことは何も起きずに淡々と物語が進んでいくとも言える。けれど、常に何か起きてるとも言えるような。登場人物の心情をひとり残らず丁寧に汲み取るけれど変に肯定も否定もしないのが読んでいて心地よかったです。
重松清さんは小学生のとき本当によく読んでいました。本当に好きだったって感覚があるからこそ距離ができてしまっていて、、もうあの頃と同じ温度感では向き合えないんじゃないか。小学生の頃の自分の方が遥かに人としていい状態にあったと考えてしまう私がいます。だからあの頃の私が好きだったものはいい思い出として綺麗なまま触れないでいた方がいいんじゃないか、ってどこか思っていました。(もう戻れない過去の自分や人を過剰に神聖化してしまうの健全ではないよなあ。。)

結果、重松清さんやっぱ好き!!

湊かなえさんのときもそうだったけど、そのときの己の直感に従って好きにするのが一番だと実感しました。(当たり前〜〜)

ちなみにこちらは私の #名刺代わりの小説10選 に仲間入り。


私が借りたのとは表紙が異なる&上下巻に分かれていますがAmazonにあったので置いておきます。調べたら『愛妻家宮本』というタイトルで映画化もされてるそう。でも、でも、原作読んだ視点でいうと『ファミレス』ってタイトルがとっても重要で大きな意味があるのに…… そのタイトルは解せない。。



▶︎伊坂幸太郎(2007)『グラスホッパー』(角川文庫)

以前コメントでおすすめしていただいた伊坂幸太郎さんの殺し屋シリーズ!調べたら3部作になっていて順番で読んでいった方がより楽しめるそう。
ということで
1.『グラスホッパー
2.『マリアビートル』
3.『AX』
の順で読んでいくことにしました。
今回は1作目の『グラスホッパー』です。

とても読みやすかったです。実写映画は観たことあったけど内容を完全に忘れていたから最後まで新鮮に楽しめました。
蝉・鯨・槿は皆雇われの身で行動の動機がずっと他人軸にあるように感じた。誰かからの情報や言葉をそれが元からの使命であるかのように自分の中に落とし込むのが習慣化されているというか。鈴木も同じく雇われの身ではあるんだけれど、行動の起点になっているのは鈴木にしか分からない、誰とも共有できない思いなのが大きい。それさえ失わなければ実は一番強いんじゃないかって思いながら読んでた。
個人的に印象深かったのは蝉が鯨に生気を吸い取られていくシーン。それまでは鯨側からの視点で描かれていたから、初めての吸い取られる側からの描写がとてもリアルで不気味だった。「勝手に周りが死んでいくんだ」という鯨の言い分に納得してしまうくらい凄みがあった。
そして1日長すぎ!笑 出来事が盛りだくさんすぎで途中で時間感覚バグったのかと思った笑
なんだか終わりにもやもやを感じネットで検索。してみたら鳥肌…… 伊坂幸太郎さん凄すぎる。

次作の『マリアビートル』、いつも行く図書館になかったため3月中旬に予約したのですがまだ取り寄せ連絡がない…
私が連絡聞き逃したかな?って心配になって問い合わせたところ、現在17人待ちで私は14番目ということが発覚!!笑
予想以上の争奪戦で笑ってしまいました。
3作目の『AX』は置いてあるのを確認済み。けどせっかくなら順番で読みたい、、さてどうしようか悩み中です。



▶︎灰谷健次郎/坪谷令子(1981)『きみはダックス先生がきらいか』(大日本図書)

祖母がおすすめしてくれた本です。「古い本だから見つかるといいけど…」とのことでしたが、区内の図書館にあったので予約して借りてきました!
ダックス先生と生徒が次第に心を通わせていく過程がとても自然で、私も生徒のひとりになったようだった。「教えたい・教えてあげる」じゃなくて結果的に生徒たちそれぞれが何か気づきを得ていく姿がとてもよかった。個人的に立ち食いうどんでのシゲルくんとの話が好き。
祖母とはLINEで定期的におすすめの本や最近読んだ本の話をしていて、その時間がとても好き。誰かにおすすめしてもらった本を「この人はここの場面でどう考えたのかな〜 ここ好きだけどそれが一緒だったらいいなあ」とか思いながら読んでる時間大切にしたい。

▶︎池井戸潤(2012)『七つの会議』(日本経済新聞出版)

弟がおすすめしてくれて読んだ本。めちゃくちゃ面白かった。読むまでに時間がだいぶかかったけど、読んでからは速かった。内容は濃いのにとても読みやすくて途中でつっかかることが全くなかった。いかにも池井戸潤さんらしい内容ではあるんだけど、本当面白い。登場人物がかなり多いのに全員にスポットライトが当たっているから状況が把握しやすい&共感できる人物がひとりはいます。それぞれの今の性格や人物像の基盤になった幼少期の家庭環境や出来事の描写がリアルだった。点と点に思えた出来事や心理が次第に線となって現れていく感じが読んでいて楽しかったなあ。


今回は4作品中3作がおすすめしてもらった本たちだったので、普段自分では選ばないジャンルの本たちに出逢えてとてもよかった。
読書は大好きだけど抱えている本があまり多いとパンクしてしまう傾向があるので自分の心地よいペースは大事にしていきたい所存。
次は以前おすすめしていただいた湊かなえさんの『贖罪』を借りてきたから読むぞ〜〜